農業を五感で感じる校外学習/土浦市立土浦第二中学校
今回は土浦第二中学校の生徒の皆さんの校外学習についてご紹介いたします。
校外学習のテーマは農業
土浦第二中学校は土浦の学校の中でも街中に位置しています。そのため農業に触れる機会が少ないそうです。このような背景と、普段の生活を支えてくれている農業を学んでもらいたいという先生の思いをもとに企画を進めました。
午前中は茨城県の農業を学べる学校で農業体験を、午後には企業見学に伺いました。
午前中は茨城農業大学校・鯉渕学園農業栄養専門学校の皆様のご協力のもと農業体験をさせていただきます。学年を二つに分け、それぞれの学校で違う体験内容で農業を学びました!
茨城農業大学校で農業体験!
茨城農業大学校(以下では農業大学校とさせていただきます。)では長ネギの収穫、収穫調整と牛の世話、チーズ加工体験をさせていただきます。これらの体験をグループ分けし、ローテーションで体験を行いました。
長ネギ収穫・収穫調整
こちらのグループは最初に長ネギの収穫について説明を受けました。
生徒の皆さんは農業大学校の先生から「なぜウネ(土を盛る)を作るのか」「収穫の際、クワでウネを崩すのはなぜなのか」など長ネギや、その収穫について説明を受けて体験に移ります!
クワをもってウネを崩してみたりみたり、ウネからネギを引き抜いたり、積極的に作業をしてくれました!
農業大学校の学生がクワの使い方を指導してくれてました!
続いては収穫調整(消費者に届けられる状態にするために行う作業)です。
収穫した長ネギの皮をむいたり、根を落としたりと作業を行います。
長ネギを綺麗にしたら今度は長ネギの重さをはかり、袋詰めします。
室内でも調整作業を行い袋詰めします
牛の世話体験・チーズ加工体験
牛の伝染病の感染対策服を着て牛のブラッシングや給餌体験を行いました。
こちらも農業大学校の先生と学生の皆さんが体験を助けてくださいました!
牛の世話体験
生徒の多くは牛の大きな体に最初はおっかなびっくりでしたが、牛が鼻先を生徒に近づけたり、給餌した餌を食べてくれるのを見ると次第に牛になれた様子でした。
給餌体験のため牛舎に入りました
「動物園だと牛は見れないし、近くでみるのは初めて」と言っていた生徒もいたので中学生にとっては貴重な体験となりました。
(体験後の生徒の中には牛はかわいいと思ってくれた生徒がいました!)
チーズ加工体験
チーズを加工し自分のチーズを作ります!
茨城農業大学校の先生からチーズについて説明を受け「このチーズに使われる牛乳の量は?」「チーズの美味しい食べ方」など説明を受けました。
「チーズにこんなに牛乳が使われているのは知らなかった」と生徒にも発見があったり、自身で加工し出来上がったチーズ持ち帰ることができ、生徒は嬉しそうでした。
茨城農業大学校での体験は、普段食べているものがどのように手元にくる形になるのか分かり、生活の中で活かせる良い経験となりました!
鯉渕学園農業栄養専門学校で農業体験!
鯉渕学園農業栄養専門学校(以下では鯉渕学園とさせていただきます。)では茨城農業大学校とはまた違った体験をさせていただきました!
こちらでもいくつかのグループに分かれ、体験を進めました。
農業機械操作体験
農地で活躍する農業機械の操作を体験させていただきます!
普段よく見る農業機械から普段目にすることのない農業機械まで5種類の機械を操作させていただきました。最初は難しい様子の生徒も、体験が終わるころには楽しそうでした!
農業機械の操作を教えてもらいます
各機械に大人が一人ずつ付いて操作を教えてくださいます!
現代の農業ではどんどん機械の参入が進み、農業の大部分に農業機械があるので現代の農業を学ぶにはとても良い機会になりました!
収穫・収穫調整
こちらのグループでは長ネギの収穫から行い、調整作業に入ります。(鯉渕学園での体験も生徒は積極的に参加してくれました!)
長ネギをウネから引き抜きます!
長ネギ収穫調整の様子
収穫調整でも鯉渕学園の先生方が作業を教えてくださいました!作業の手元を見せてくれたり、やりやすい方法などを丁寧な対応をしていただきました。
落花生の皮むきでは「どうすれば、落花生をむきやすいのか」などのお話があり体験に移ります。
鯉渕学園の先生が説明してくださいました!
皮をむいた落花生は翌年の種として使われるとのことで、生徒は黙々と作業を行ってくれまし
これらのほかにも様々な体験させていただきました!
ヤギへ餌をあげたり
ヤギとのふれあいで生徒に笑顔が見られました!
鯉渕学園でも貴重な体験をさせていただきました!特に農業機械の操作については、安心して子供たちが体験でき、素晴らしい体験だったと感じました。
実際に体を動かす体験は多くの生徒が楽しくできたようでした!
午後の企業見学
・株式会社 想石(石切り山脈)
採石場、石材の特徴や加工についてのお話、工場見学
・イトウ製菓株式会社
お菓子がどう出来上がるのか、工場見学
・株式会社 MonotaRO
物流のためのシステム、倉庫の見学
・フォルム株式会社
自動車の部品がどのようにできるのか、工場見学
午後の企業見学ではこちらの企業でお世話になりました!
皆さん生徒にも分かりやすいように細かくお話してくださいました。
これから進路を考えていく生徒にとって考える材料になり、企業見学はいい機会になったと思います。
最後に
担当の先生からは「普段できない体験になり、子供たちも楽しく体験できていた」とコメントを頂きました。
最後に添乗員から見た生徒の様子をお伝えします。
今回の校外学習のテーマが「農業を五感で感じる」生徒の皆さんには何か一つでも感じ取っていただきたいと思い、今回の校外学習に臨みました。
今回お受入れいただいた茨城農業大学校、鯉渕学園農業栄養専門学校では生徒に何か感じ取ってもらうという目標がすぐに達成できたと感じました。
アスファルトの硬さとは違う耕された畑の感触と土のにおい、クワで引っ張られる体の重心や農業機械のエンジン音、力強さなどまだまだありますが全身で感じられるものでした。これらを目にし戸惑ったり、慣れてきて楽しく体験できたりと反応があったからです。
そして手に取り、作業することで充実した体験になるだけでなく専門家からお話を聞けるのはとても分かりやすく深みがあると感じました!
担当:鈴木