REPORT アーストラベルの旅

教員の魅力とは… 先生インタビュー#1~勝田第二中学校 高木校長先生~

先生インタビュー

はじめに

弊社は、教育旅行等で学校と一緒にお仕事をさせていただく機会も多く、先生の仕事に魅力を感じる一方、普段目にするニュースでは大変な面ばかりがクローズアップされており…なにか先生がたの応援ができないか、そして先生を目指す若者が少しでも増えたらいいなとの思いで、私たちがお世話になっている先生方の生の声を発信することを企画しました。

今回は学校現場で働く先生へのインタビュー記事、第一弾!
ひたちなか市立勝田第二中学校の校長、高木校長先生に「教員のリアル」と「コロナ禍での学校」に関してインタビューさせていただきました。

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【若い先生の強みと教育の流れ】

オンライン授業になってから、普段からPCやスマホに触れてる先生方は自分のノウハウを授業に取り入れてやってます。ある程度の年齢以上の先生は「どうする…?」となっていたところ、若い先生方から率先して使い方などを共有してくれるし、躊躇なくやってくれます。
そういう意味では、先生方の働き方も、黒板に書いて教材研究して…時間かけて生徒たちに教えるというよりは、ICTなどを活用しながらという流れに変わってきていて、だいぶ面白くなってきています。若い先生だからこそ柔軟に対応できるし、そういう力が学校にあることは大切です。

【教員の魅力と働き方】

教員の仕事とは人づくり!
コミュニケーションが苦手な人にとっては辛いと思います(笑)このことは大前提、根底にあることではあるのですが、時代が電子化されてきているので、やり方次第では楽しい授業をつくることができます。

あとは、教員は「働き方改革」の矢面にたたされています。部活動の見直しがあって、部活動をやらない日もだいぶ増えてきてますし、令和5年に向けては、地域のクラブ活動にどんどん移行していくなどの国の方針もでてきています。先生たちのプライベートの時間をしっかりつくっていかないと、先生自身の教養を高めることができないし、新しいことを教えるための研修の時間もとれない。今までは教えることだけ、学校の仕事だけを長い時間かけて一生懸命やっているイメージだったけれど、自分自身の教養を高めながら、プライベートを充実させながら、そこから得たものをうまく子供たちに伝えながら人間教育・学校教育をしていく、という風に変わってきています。そこに魅力を感じてくれればブラック企業のようなイメージは軽減されるのではないかなという気はします。

我々のお仕事は、生徒が大人になったときに、誰か一人でもいいから、自分が関わったことによって「人生変わりました」「先生のお陰で私はこうなってます!」って言ってくれる子供がいたら、教師明利に尽きるし本当に嬉しいし、これが魅力で教員やってます。

【コロナ禍で、休校やオンライン授業になったことでの影響】

学校行事が輪切りのような経験になってしまっています。
伝統的なものが途切れてしまったかな。。。(体育祭や文化祭や部活なども含め)今までは、先輩たちの姿をみて、自分たちは来年どうしていこうかと考えていけたのですが、それがなくなってしまっています。例えば運動部だったら、先輩たちが総体に向けてどれだけ練習して、どれだけ努力したかとか、どれだけいい試合をして、どれだけ悔しい思いをしたかとか、大会で負けた姿をみるってのも大事な経験です。そういったことが途切れてしまっているから、経験の厚みが変わってきてしまっています。「積み重ねの経験」というのを成長の時期に体験できなくなってしまっています。

また、3,4か月ステイホームだと関わる人が固定化してきてしまいます。(大人がいる環境の子もいれば子供だけの環境の子も)自粛だから家にいるけれど、子供はやることがなくなってしまって(外には遊びに行けないし)、何でもあり、甘くなってしまう親も増えてきて、わがままになったり、協調性がなくなったりという部分が少し出てきてしまっているのではないかなと思います。

コミュニケーションの部分では、きちんと言葉で伝えれば伝わるはずのことが、画面上でのやり取りが増えることにより、自分が発する言葉で相手がどんな気持ちになるのか分からない、判断ができなくなってきているんじゃないかな。

学校教育は、対面でこそ学習効果が高いと思います。オンラインはあくまで知識を教える、学びを止めない一つの手立てでしかないし、対面で教えあうことによって人の気持ちを感じて、「勉強しよう」とか「できて嬉しかった」とかそういうところにいくんじゃないかな。

インタビューを終えて

今回のインタビューでは、高木先生の「先生の仕事は人づくり!」という言葉が特に印象に残りました。また、コロナ禍での生徒への影響などリアルなお話を聞き、私たちにできることはないか深く考えるきっかけになりました。

今後も様々な学校の先生に教員のお仕事に関してインタビューしてまいります。

橋本